煮干しラーメン 海空土《千葉市若葉区》
(「月刊ぐるっと千葉」2019年1月号掲載)
※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「みぞれ麺」。スープは、3種類のイワシ(ウルメ・カタクチ・ヒラゴ)とサバ節、宗田節、昆布等から採った魚介出汁に、鶏・豚ガラ、牛骨から採った動物系出汁をブレンド。舌上で主役となる素材が刻々と移ろう複層的な味わいが持ち味だ。同メニューは、今年の夏から提供を開始した新作。オロシ大根の涼やかな甘みが、煮干しスープのうま味をより一層際立たせる
創業17周年を迎え、益々意気軒昂。 絶対王者の貫禄 ここにあり!
「柏の『大勝』の1杯を食べたときには衝撃が走りましたね。こんなラーメンがこの世に存在するのかと。で、すぐに弟子入りして修業ですよ。この味を私の地元・千葉市に持ち帰りたいとの一心で」。 自然の恵みだけを素材とした1杯を作ろうと、屋号を『海空土』と命名。大量の煮干しに、鶏・豚ガラと牛骨を合わせて出汁を採る。創業以来、毎日継ぎ足してきたスープは、素材の滋味が凝縮された極上品。「今後は限定メニューも手掛けていきたい」と語る店主。進化するための歩みを止めない。同店が絶対王者たる所以だ。
〈楠田賢一 店主インタビュー〉
田中(以下田):『海空土』の創業は2002年。10数年が経ち、誰もが認める名店になりました。
楠田(以下楠):いえいえ、とんでもない(笑)。柏の『大勝』の味に惚れ込み弟子入り。イロハのイからラーメンづくりを教わりました。都賀の地で旗揚げしたのは、ここが私の地元だから。当時、千葉市には煮干しを利かせたラーメンを出す店が少なくて。是非、地元の人たちにこの味を体験してほしかったんです。
田: 『海空土』という店名。シンプルでありながら個性的で格好良いと思うんですが、屋号の由来を教えていただければ。
楠:店を開く際、我が子がアレルギーだったこともあり、ラーメンに使うのは自然の素材だけにすると決めたんです。自然の恵みは、海と空と大地で育まれる。というわけで、海・空・土への畏敬の念を込めて『海空土』にしました。
田:ありがとうございます! 知りたかったんですよ、店名の由来。スープですが、煮干し等の魚介はもちろん、動物系素材のコクもビシッと利いていますね。どうすれば、ここまで奥深い味わいが出せるんですか。
楠:スープは、創業時から毎日継ぎ足しているんです。残ったスープに新しい素材を加え、丁寧に火を入れる。この作業だけは、休日でも欠かしたことはありません(笑)。
田:凄い! 数年前に伺った時よりスープの風味が格段に分厚くなったと感じたのは、間違いじゃなかったんですね。ところで、いただいた「みぞれ麺」ですが、以前はなかったような気がするんですが。
楠:はい。今年の夏に商品化したばかりです。1日10食の限定で出したつもりが、想像以上の人気で。面白いものですね。今後は、限定メニューも定期的に創っていければ良いな(笑)。
田:楽しみにしています! 本日はありがとうございました。
煮干しラーメン 海空土(かいくうど)
住所 千葉県千葉市若葉区都賀の台4-5-15
営業時間 11:30~21:00(スープ終了次第閉店)
定休日 第3火曜
駐車場 無料(5台)
お問い合わせ ☎043-251-6117
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