魚骨らーめん 鈴木さん《船橋市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

魚骨らーめん 鈴木さん《船橋市》
(「月刊ぐるっと千葉」2021年2月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「さんままぜそば」。開業当初は汁そば(「さんまらーめん」)に続く二番手的な位置付けだったが、常連からの熱い支持に後押しされ、堂々たる店の看板メニューへと成長。丼中央部にうず高く積み上がる褐色の「サンマージャン」が、『浅草開化楼』製の麺に容赦なく絡み付き、口内をサンマエキスの洪水状態へと導く。シンプルな構成だが、汁なしの要諦を押さえた名品だ

オンリーワン!サンマの魅力が骨まで味わい尽くせる絶品汁なし麺

和食職人だった若かりし頃にラーメンと縁を結び、2010年に同店を立ち上げた鈴木店主。県内屈指の激戦区・津田沼で10年以上もの間、実力店として君臨し続けてきた秘訣は、味の良さもさることながら、店主の屈託のない人柄にあるのではないかと思う。
看板メニューは「さんままぜそば」。頭と尾を除いたサンマを骨ごと煮込んでフレーク状にした「サンマージャン」が、味の決め手。口にする度にサンマの豊潤なうま味が爆ぜる構成は、他に類例なし。この味を求めて遠方から足を運ぶ客がいる程の引きの強さを誇る。

〈鈴木 大友 店主インタビュー〉
鈴木(以下鈴):こうしてじっくり話をするのは初めてですね。
田中(以下田):はい、お聞きしたいことが山ほど(笑)。まず、看板メニューについて。確か、開業された当初は、汁そばが看板だったと思うんですが、今ではまぜそばが一番人気ですよね。いつの間にそうなったんですか?
鈴:頻繁に足を運んでくれる常連の方々の推しメニューがまぜそばだったんです。「『鈴木さん』のまぜそばはイケる」という話を、常連が口コミやSNSで広めて下さって。
田:お店の心臓のような存在ですからね、常連さんは。
鈴:はい。加えて元々、私が力を入れたかったのがまぜそばだったという事情もあります。この「さんままぜそば」は、他店(『魚だし亭』)での修業時代に、店の出し物として私が開発した汁なし麺にルーツがあるんです。自分が作るなら汁なしかなと思って (笑)。
田:「サンマージャン」も、その時に考案されたのですか?
鈴:はい。アイデア探しのために書店で何気なく主婦向けの料理本を立ち読みしていたときに、チャーハンのレシピの一部に、サンマをフレーク状にする方法が掲載されていたんです。で、これは使えるのではないかと。
田:奇跡の出会いだったわけだ!
鈴:あの本と出逢っていなければ、今の『鈴木さん』はない。それは断言できます(笑)。
田:ちなみに、「サンマージャン」は、どの程度仕込まれているんですか。
鈴:100尾のサンマを使い3、4日かけて仕込みます。油・酢・酒を使って骨ごと煮込みますが、実はこれ、相当手間を掛けています。
田:今後の展開についてひと言いただければ。
鈴:「サンマージャン」を使ったラーメンを、津田沼のご当地麺にしたい。そうなるよう頑張りたいですね!
田:応援しています。

魚骨らーめん 鈴木さん

住所 千葉県船橋市前原西2-32-10

営業時間 11:30~23:30(平日は16:00~16:30に休憩あり)

定休日 不定休

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ047-478-1175


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