【佐倉市】没後35年 清原啓子銅版画展

清原啓子《領土》1981年 個人蔵

 清原啓子(1955〜87)は、多摩美術大学3年生の時に版画コースを選択し、千葉県ゆかりの銅版画家・深沢幸雄(1924〜2017)らに銅版画を学んだ。清原が初めて制作した《鳥の目レンズ》を見て驚いた深沢は「清原君、君は大変な銅版画家になりそうだ。何かキラキラしたものが見えるんだよ、ひとつ頑張ってやってみないか」と語りかけたそう。その期待通り、1982年には第50回日本版画協会展において最高賞である協会賞を受賞し、1983年には初個展を開催するなど、早い時期から注目を集めるが、1987年に31歳の若さで急逝してしまう。

清原は自作について「時代遅れ」と自嘲しながらも、幻想・幻視探求へと作風を確立させることに伴い、技法を長い時間と忍耐が要求されるエッチングに集約していく。後に深沢が「正に鏤骨、骨を刻むがごとく銅を刻んだのである。」と清原の約10年間の活動を振り返ったように、ニードル(先端が針状に尖っている金属製の道具)による点と線を、ただならぬ密度で銅板に刻んでいたことから、生前に制作された銅版画は30点(未完成を含む)のみだった。  同展では、作家が署名したオリジナル作品を中心として関連資料(素描、試刷り、原版等)を併せて展示し、作家が人生を通して追求した銅版画表現の魅力を伝える。

【佐倉市】没後35年 清原啓子銅版画展

日時 11月1日(火)~12月18日(日)10:00〜18:00

場所 佐倉市立美術館

住所 佐倉市新町210

休み 月曜

駐車場 周辺の有料駐車場、または「佐倉城大手門跡」広場駐車場(無料 ※徒歩約10分)を利用

料金 一般¥600、高大生¥400、中学生以下無料

お問い合わせ 043-485-7851

お問い合わせ先名称 佐倉市立美術館

ホームページ 佐倉市立美術館