らぁめんつけめん 粋や 《千葉市中央区》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

らぁめんつけめん 粋や
(「月刊ぐるっと千葉」2017年10月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

醤油らぁめん」。内房のご当地麺「竹岡ラーメン」に用いられる『宮醤油』に惚れ込んだ店主が、修業先で培った経験を総動員して創る不動の看板メニュー。タレには『宮醤油』に加え、『ちば醤油』の再仕込み醤油を使用。コク深くうま味豊かな醤油ダレが、鶏節の和味が際立つ出汁と舌上で一体化。自家製麺から放たれる小麦の芳香も相まって、食べ手の頬を緩ませる。

まさに唯一無二! 己の経験と味覚のみを信じ、鶏&水だけで 紡ぐ味

2012年6月、惜しまれながらも店を閉じた富士見の人気店『粋や』。そんな同店が2016年4月、4年の歳月を経て劇的な復活を遂げた。
店を再開するに当たり、職人人生を懸けてオンリーワンの1杯を創ることを改めて誓った店主。新生『粋や』の屋台骨を支える「醤油らぁめん」は、そんな想いの集大成だ。スープに用いるのは鶏と水のみ。時流に流されない個性的な筆致で骨太な味わいを描き出す。麺は、県内産の「有芽小麦(ゆめこむぎ)」と道産小麦をブレンドした自家製。天女の羽衣の如く優美な触感が淡い余韻を刻む傑作だ。

〈小池貴広店主インタビュー〉
田中:インタビューを引き受けていただき、ありがとうございます。本日は、よろしくお願いします。
小池:よろしくお願いします。
田中:小池店主との初対面は7年前。確か、富士見時代の『粋や』の店内でしたっけ。当時のお店の看板メニューは「濃厚豚骨魚介つけ麺」でしたが、今のお店の基本メニューは、鶏系のあっさりラーメン。提供するラーメンをガラリと変えたのは、どうしてですか。
小池:新しく立ち上げる『粋や』では、自分が心の底から創りたいと思えるラーメンを提供していこうと考えたんです。竹岡ラーメンの醤油ダレに使われる『宮醤油(富津市)』は最高ですね!『宮醤油』を使ったラーメンをお客さんに食べてもらいたい。その思いがすべての始まりでした。
田中:『宮醤油』は、醤油の中でも反則的に旨いですからね。
小池:醤油ラーメンは、醤油の味が印象を左右する。なので、醤油にはこだわりますね。一方、出汁はシンプルにいきたい。ウチでは鶏と水だけを使っています(笑)。
田中:純粋に鶏だけで出汁を採る店も全国に何軒かありますが、私が知る限り、他のお店とは味のベクトルが全く違います。これ、完全にオリジナルですよね(笑)。
小池:はい、オリジナルです。それどころか、他店と味が似るのがイヤで、あえて誰も作らなさそうな味にしたほどです。
田中:「鶏節」を使うというアイデアは、そんな試行錯誤の中から生まれたんですね。
小池:乾物特有のうま味や和出汁感を存分に演出できる。けど、魚介じゃなくて鶏。最高の素材じゃないですか(笑)。
田中:スープと同様、麺にも工夫を凝らしているんですか。
小池:もちろんです。今年の4月から麺の打ち方を変えました。コシが強くて口の中で暴れるような麺を作ろうと模索中です。
田中:まさに唯一無二の1杯ですね。また食べに伺います!

らぁめんつけめん 粋(いなせ)や

住所 千葉県千葉市中央区都町3-21-4

営業時間 11:30~23:00(日曜・祝日11:30~20:00)

定休日 月曜(祝日の場合翌日)

駐車場 無料(7台)

お問い合わせ043-231-7702


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