麺や福一
(「月刊ぐるっと千葉」2018年6月号掲載)
※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「中華そばしょうゆ」。2018年3月、大幅リニューアルを敢行した看板メニュー。千葉産「岡崎おうはん」と滋賀産「淡海地鶏」をブレンドし魚介を合わせたスープは、口に含んだ刹那、「岡崎おうはん」の骨太なうま味と「淡海地鶏」の繊細な滋味がせめぎ合い、とどめに魚介の芳香が食べ手を恍惚の境地へと誘う。素材本来の持ち味を引き出すことに徹した、名店に相応しい1杯。
2018年3月、味の刷新を敢行! 変化を恐れぬ姿勢が魅力的な千葉の雄
「人には各々好みがある以上、この世に万人が満足する完璧なラーメンなどありません。であれば、常に最善を尽くすこと。それが、料理人に求められる全てだと思うんです」。
石曽根店主はラーメン好きが高じ、2001年、独学で『福一』を開業。開業から現在に至るまで常に厨房に立ち、その時々の店主が理想とする味を提供してきた。
現在手掛ける1杯は、齢50となった店主がこれぞと決めた味。「思考を巡らせ自分の味を創ることこそ、料理人の醍醐味です」。千葉ラーメン界を牽引してきた店主だからこそ説得力を持つ言葉だ。
〈石曽根知宏店主インタビュー〉
田中(以下田):本日はよろしくお願いします。店主はフレンチの出身ですよね。ラーメン作りの道に入るキッカケは?
石曽根(以下石):特に90年代後半以降、全国で面白い店が続々と登場し、ラーメンは料理人人生を捧げるだけの価値がある料理だと確信したんです。それで、思い切ってこの世界に飛び込みました(笑)。
田:分かります。あの頃は面白かったですからね(笑)。石曽根店主はラーメン作りに当たり、信念のようなものをお持ちなのでしょうか。きっと、お持ちなのかなと思って。
石:人間の味覚は様々なので、万人が望む完璧なラーメンは作れません。であれば、その時々でベストを尽くしていきたいなと。
田:なるほど。本年3月に味を一新されましたよね。驚きましたよ(笑)。以前のラーメンのクオリティも高かったのに、どうしてなんですか。
石:たまたま、千葉で純国産鶏「岡崎おうはん」を育てている農家の方と出逢いまして。その鶏からスープを採ってみたら、これがもう激ウマで。
田:一目惚れされてリニューアルに至ると(笑)。今回、新メニューを開発される際に心掛けたことはありますか。
石:店の顔となる基本メニューは、小手先のギミックを使わず、素材の持ち味を引き出すことに集中しました。ギミックは、限定メニューで駆使しようかと。
田:今、限定メニューの話が出ましたが、店主は引き出しが多く、色々な種類のラーメンを作られていますよね。お一人で厨房に立っておられるのに、大変じゃないですか。
石:お客さんからの要望にできる限り応えたいんです。身体が動く間は。まだまだやれますよ(笑)
田:店主にそう仰っていただけると喜ぶファンが沢山いると思います。ありがとうございました!
麺や福一
住所 千葉県成田市花崎町846-15
営業時間 火・木曜11:30~14:00、18:00~21:00、水・金・土曜11:30~14:30、祝日11:30~14:30、18:00~20:00(水・金が祝日の場合は昼営業のみ)
定休日 日・月曜
駐車場 無料(2台)
お問い合わせ ☎0476-22-1978
リンク
▶️ ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉【アーカイブ】