【閉店】福田中華そば(茂原市)|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

福田中華そば
(「月刊ぐるっと千葉」2018年9月号掲載)

※こちらのお店は閉店しました。

「特製地鶏中華そば(醤油)」。味の良さはもちろん、コストパフォーマンスの高さにまでこだわったフラッグシップメニュー。スープには、提供価格との折合いを図る中で「これがベスト」だと判断した地場産の鶏を採用。液状油として自家製の鶏油をタップリと用い、スープに息づく鶏とハーモナイズさせる工夫も特筆に値する。啜る都度、鶏の滋養味が異なる表情を覗かせる自信作だ

今こそ、原点へと立ち返るべき刻。目標は歴史を刻むザ・中華そば

「ラーメンの味は、今世紀に入ってから劇的に多様化しました。様々な味が生まれては消え、もはや、考え付きそうな味は出尽くした感があります」。そんな時代だからこそ、自らが作りたいと考える味を創ろうと決めた福田代表。自身の名を冠した『福田中華そば』は、その決断を実践するための場だ。
基本メニューは「地鶏中華そば」。永遠の定番素材・鶏ガラから出汁を採り、名門『浅草開化楼』が初期の頃に作っていた麺を敢えて使用。「この店が地元から愛され、老舗となってくれれば」。
福田氏の夢を心から応援したい。

〈福田竹明店主インタビュー〉
田中(以下田):いやあ、こちらの「地鶏中華そば」は凄いですね。口に含むと「鶏が飛び跳ねているんじゃないか」と錯覚してしまいそうになるほど、鶏の出汁感が圧倒的で!
福田(以下福):ありがとうございます。『福田中華そば』が目指すラーメンの味は、マニア向けの尖ったものではなく、地元のお客さんから愛され続けるザ・スタンダード。私もそろそろ、将来「老舗」と呼ばれる店の主になりたい。この中華そばが、そんな夢へとつながる第一歩になれば良いなと(笑)。
田:確かに、王道・ど真ん中のラーメンでした。けど、それでいて「新しさ」も表現できているという。
福:そうなんですよ。例えばラーメン好きであれば、誰もが「想い出の1杯」といった記憶があるじゃないですか。ただ、それは言葉どおり、想い出によって美化されている。久しぶりに食べてみたら「こんな味じゃなかった」と落胆するパターンですね(笑)。私が創る中華そばは、そんな想い出と現実との隙間を埋められる1杯にしたかったんです。
田:なるほど!そこで必要となるのが、最新の調理技術というわけですね。新しい技術が駆使されているからこそ、新しさを感じることができる。
福:そのとおり。作り手が培ってきた技術の粋を尽くして、王道の中華そばを創る。これが、これからのラーメン専門店の在り方ではないかと思うんです。
田:素晴らしい考えですね。勉強になります! 今回、中華そばを開発するに当たり、参考にした店の味等はあるんですか。
福:基本的には、私自身がイメージする昔懐かしい中華そばのカタチを再現したものです。が、強いて挙げれば、福島の『とら食堂』の味は意識したかな(笑)。
田:なるほど、鶏油をフル活用しているところとか(笑)。本日はありがとうございました。

福田中華そば

住所 千葉県茂原市八千代3-7-13

営業時間 11:00~22:00

定休日 火曜(祝日の場合は翌日)

駐車場 無料(25台)

お問い合わせ ☎0475-27-5888


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