長男、もんたいちお《市川市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

長男、もんたいちお《市川市》
（「月刊ぐるっと千葉」2019年2月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

つけ麺大盛（味付け玉子トッピング）。豚骨・背脂・モミジ・鶏ガラ等に魚介（アゴ・サバ等）を合わせ丹念に炊いた出汁に、節・ニンニク・スルメ・昆布等の滋味豊かなカエシをブレンド。特製の出汁に浸け込んだ味玉は「決意の固茹で」。

超濃厚スープと超極太麺。振り切れた１杯が多数のリピーターを生む！

一度耳にしただけで記憶に深く刻まれるユニークな屋号。由来を尋ねると、満面の笑みで「私の本名をそのまま店名にしたんです」と答えてくれた。そう、同店の店主の名は「門田一雄（もんたいちお）」。屋号の「長男」も、店主が長男であることから冠されたもの。屋号が店主の自己紹介の機能を果たしているのだ。 　都内の実力店で研鑽を重ね、満を持して開業。常設メニューを老若男女に広く親しまれる「濃厚豚骨魚介つけ麺」一品へと絞り込み、徹底的にブラッシュアップ。「出汁にも力を入れていますが、味の決め手はむしろカエシなんです」。その言葉どおり、カエシは、味蕾に接触した瞬間、上質なうま味とふくよかな甘みで全身が溶けてしまいそうになるほどハイレベル。味覚中枢のど真ん中をストレートに射抜く素直な味わいであることも、箸とレンゲを持つ手を後押しする。 　このスープの相棒として選ばれし麺は『浅草開化楼』の超極太。15分以上かけて茹で上げる麺の太さは３㎜超。視覚と触覚の双方から食べ手を圧倒する傑作だ。