支那ソバ 小むろ《市川市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

支那ソバ 小むろ《市川市》
(「月刊ぐるっと千葉」2019年5月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ワンタンメン塩」。スープは、動物系出汁(鶏ガラ・豚ゲンコツ・豚モモ肉等)と、魚介出汁(真昆布・煮干し・節)とを丼で合わせたもの。塩ダレにも昆布を溶け込ませ、出汁に含まれる昆布とシンクロさせている。スッキリとした口当たりを演出するためスープを濁らせない、歯切れの良さを追求し自家製麺の加水率に工夫を凝らすなど、技術の粋を凝らした人気メニュー。

創業5年目。 ますます磨きがかかる1杯は、芸術品の域にまで到達

「開店5年目に入り、ようやくラーメン職人として入口に立てたような気がしました。これからも、味にブレを生じさせないよう、気を引き締めてラーメンを作り続けていきたいです」。  都内の名店『かづ屋』の門を叩き、ラーメンづくりのイロハを習得。目指すは、修業先の味をリスペクトしながらも、自分らしさが表現された1杯だ。 「塩は、タレの尖りを極限まで削ぎ落とし、スルリと胃袋に収まる味にしようと心掛けています。讃岐うどんのようなイメージですね」と笑う。  高き理想の実現に向け、店主は今日も歩み続ける。

〈小室 晋介店主インタビュー〉
田中(以下田):2014年にお店を開かれて、5年目になりますね。相変わらずの研ぎ澄まされた1杯。堪能させていただきました。流石です!
小室(以下小):ありがとうございます。
田:オープン当初に足を運ばせていただきましたが、印象が変わりましたね。食べ口が一層シャープになった感じ。食味がキュッと引き締まったというか。
小:実は、麺の加水率を40%から36%にまで下げたんです。モッチリ感と歯切れの良さを両立させたかった。で、色々と試行錯誤した結果、現在の麺に落ち着きました。お客様からのご意見や、より迅速にラーメンを提供したいという思いもありましたけどね。
田:なるほど!この度は「塩」を紹介させていただいたのですが、「塩」について特にこだわっている点はありますか。色々ありそうですけど(笑)。
小:最大のこだわりは、「讃岐うどん」のようにスッキリとクリアな余韻を刻む味わいにしたかったということでしょうか。そんな味わいを実現するため、塩カドを徹底的に削ぎ落としています。
田:昆布が大量に使われているような気がしますが。口の中で茫洋(ぼうよう)と広がるうま味は、昆布の成せる業かなと。
小:仰るとおり、出汁とタレの双方に昆布を使っています。あと、タレには清酒も用いているんですよ。清酒を使うと甘みがグンと分厚くなるんです (笑)。
田:貴重なお話を伺うことができて、嬉しい限りです!今後の抱負などがございましたら語って下さい。
小:将来のラーメン業界を支える作り手を育てていきたいと思っています。作り手にとって大切なことは、健康であることとラーメンが好きなことですかね(笑)。
田:あと、小室店主のように身近にいる人、奥さんやお客さんを大切にすることでしょうか。頑張って下さい!

支那ソバ 小むろ

住所 千葉県市川市末広1-18-13

営業時間 11:00~15:00、18:00~21:00(土・日・月曜は昼のみ営業)

定休日 火曜

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ047-359-8106


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