【閉店】豚は神様 神豚《八千代市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

豚は神様 神豚《八千代市》
（「月刊ぐるっと千葉」2019年9月号掲載）

※こちらのお店は閉店しました。

神豚しょう油（250g）。ゲンコツ・豚頭・豚背ガラ・背脂に加え、モミジ・香味野菜（タマネギ・ショウガ・セロリ等）を用いたスープは、啜り上げた刹那、頬が落ちる絶品。名門『菅野製麺所』謹製極太麺との相性も抜群だ

独学で、フルボディのガッツリラーメンを開発！ 豚の豊潤なコクに舌鼓

「元々、別の仕事に就いていましたが、この店のオーナーが私の同級生で 『ラーメン店を開きたいので、店長になってくれないか』 と誘われまして。ガッツリ系を手掛けようと考えたのは、開業する前に 『二郎』 の１杯と出逢ったから。ああ、こんなに美味いラーメンがあるのかと感銘を受けましてね」。そう言って笑う河口店長は、物腰柔らかな好人物。 　うま味の奥行きを増幅させるため、出汁に豚のみならずモミジ（鶏の足）を使い、ナチュラルな甘みを演出するため、幾種もの香味野菜を駆使する。ラーメン作りの要諦を心得た手法から、今の味を完成させるまでの研鑽の跡がみてとれる。 　「豚・鶏・野菜を１２０ℓの寸胴に投入し、７時間掛けて炊き上げます。うま味がどんどん凝縮されて、結局、採れるのは60ℓといったところですよ」。努力を重ねる度に着実に味が向上し、「どんどんラーメン作りが楽しくなってきた」と語る河口氏。「忙しくなっても、味を落とさずに頑張っていきます」。その眼には力強い決意が宿っていた。