焦がしらーめん 麺屋 誠《柏市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

焦がしらーめん 麺屋 誠《柏市》
（「月刊ぐるっと千葉」2019年12月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

炎上焦がし醤油麺。鶏ガラと香味野菜をじっくりと炊き上げた出汁の滋味と、芳醇なラードがたっぷり溶け込んだ醤油ダレの香味が、寸分の齟齬（そご）もなく舌上で一体化。口内でほろりと溶けるバラチャーシューも会心の出来。

超弩級の火力で紡ぎ出す「焦がし麺」。クセになる１杯をお試しあれ！

「元々、私はイタリアンの世界にいたんですが、個人的にはラーメンが大好物でして。やがて自らの手でラーメンを作りたくなり、柏の地に開業した『居酒屋とらとら』で、メニューのひとつとしてラーメンを提供するようになりました」と笑う齋藤店主。同店で出していたラーメンが想像以上に好評で、この度、専門店である『麺屋誠』を立ち上げたのだという。 　現在、手掛けるのは「焦がし麺」に「担々麺」、「地獄麺」、「ゆず塩麺」。確固たる独自性を感じさせるメニュー構成は、食べ歩きの過程で店主が感銘を受けたラーメンのみを厳選、商品化したことによるもの。　いずれの品もハイレベルだが、初訪問時に召し上がっていただきたいのは、「炎上焦がし醤油麺」。フライパンで熱した高温のラードに醤油を注ぎ込み、炎の力で勢いよく焦がす。スープを啜り上げた瞬間、華やかな香りが鼻腔をくすぐり、奥ゆきのある苦みが味蕾を直撃。じわりと五臓に沁み入る鶏ガラ出汁のうま味も後押しし、箸を持つ手が止まらない１杯に仕上がっている。