中華蕎麦 萌芽《柏市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

中華蕎麦 萌芽《柏市》
（「月刊ぐるっと千葉」2020年3月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「豚骨煮干中華蕎麦」。スープは、味蕾に触れた刹那、上質な甘みが脳内から大量のドーパミンを噴出させる試行錯誤の結晶。しっかりと圧延をかけ、食べ終わりまで張りのある食感を保ち続ける自家製麺の啜り心地も良好だ

啜った瞬間、頬落ちる豚骨＆煮干しスープ。迸る甘美なうま味に恍惚！

オープンは２０１９年12月と、産声を上げてまだ日が浅い同店。が、店内は、ほぼ常に満席という盛況ぶり。それも、県内の複数の実力店で修業を重ねた店主のラーメンづくりの手腕が、食べ手から高く評価されているからに他ならない。
現在、同店が提供する麺メニューは「豚骨煮干」「煮干」「豚骨」「つけ麺」「油そば」の５種類。中でもおススメなのが「『萌芽』の顔が見える、オリジナリティ豊かな味わいに仕上げた」という「豚骨煮干」だ。
同品のスープは、丁寧に炊いた豚骨出汁を湛えた寸胴に、大量の煮干しを直接加えるシングルスープ仕様。これにより、豚の重厚なうま味＆コクと、煮干しの華やかな香り＆うま味とが、舌上でしっかりと握手。啜った瞬間、頬が落ちる甘露のようなスープが完成する。
「屋号の『萌芽』は、草木の芽という意味を持つ言葉。まだ未熟な私ですが、この店と共に成長していければと思います」。上々の滑り出しに驕らず、兜の緒を締める店主。東葛を代表する実力店へと躍進を遂げる日も、遠くはなさそうだ。