【移転】こだわり拉麺 一恭《千葉市中央区》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

こだわり拉麺 一恭《千葉市中央区》
(「月刊ぐるっと千葉」2020年4月号掲載)

※こちらのお店は移転しています。

「ラーメン並」。上質な煮干し(片口イワシ等)を丁寧に炊いた魚介出汁と、鶏肉・豚骨等のうま味とコクを過不足なく抽出した動物系出汁とを寸胴でブレンド。これに節(鰹節・サバ節)を更に加えることで備わる圧倒的な素材感は、15年に及ぶ研鑽のたまものだ。魚醤・たまり醤油・白醤油等、5種類の醤油をブレンドしたカエシも、出汁の魅力を引き立てる役割を全う

15年の歳月が生んだ渾身の煮干しラーメン!圧倒的な出汁感に感服

「今年で創業15年。トライアンドエラーの連続でしたが、最近ようやく、自分の味に少しだけ自信が持てるようになりました」。
そう語る町田店主は、麺好きが高じ異業種からラーメン職人へと転身。煮干系の名店『海空土』の味に心酔し、同店の下でラーメンづくりのイロハを習得。独立後は、身体に優しく、ひと口目から味覚を歓喜させる至高の領域を目指し、研鑽に励んできた。
そんな店主が紡ぐのは、序盤は節、中盤は鶏・豚、終盤に煮干しのうま味が立ち上がる重層的な味わい。箸を持つ手が止まらなくなる魔性の1杯だ。

〈町田恭治 店主 インタビュー〉
田中(以下田):今回、基本メニューの「ラーメン」をいただきましたが、並々ならぬスープの素材感に感銘を受けました。煮干し、節、貝柱、鶏・豚、香味野菜。スープを構成する幾種類もの素材。それら本来のうま味が絶え間なく立ち上がり、味蕾を心地良く刺激する。ここまで仕上げるのは、大変だったでしょう。
町田(以下町):はい。平成17年に店を開業してから15年。確かに、試行錯誤の連続でした(笑)。私自身、自分が創るラーメンの完成度にある程度の納得感が得られたのが、つい最近…。去年のことですから。
田:去年ですか! 最も苦労された点は?
町:スープの味のブレ幅を最小限に抑え安定させること。それと、ひと口目から美味いと感じさせるバランスを探し出すことですね。後者については、未だなお模索中ですが(笑)。
田:ひと口目から好印象を抱いてもらえる味。私に言わせれば、既に十分クリアできている気がしますが (笑)。ラーメンを手掛けるに当たり、心掛けていることはありますか。
町:はい。素材本来の魅力をできる限り表現することですね。あと、お客さんが召し上がるわけですから、身体に優しい構成にする。その点は重視しています。
田:なるほど。身体に優しい味って、ともすれば大人しくなりがちですよね。ところが、店主の1杯には重厚なコクがありました。何か秘訣でもあるんでしょうか。
町:うーん、考えられるとすれば、オープン時からスープを継ぎ足し続けていることくらいでしょうか。
田:オープン当初からですか、それは凄い! 最後に、今後の抱負を教えて下さい。
町:ラーメンの完成度を更に上げ、お客さんにもっと喜んでもらいたいですね。
田:ストイックですね。店主さんの探求の旅は永遠に続きそう(笑)。
町:確かに、この旅に終着点はなさそうです! ありがとうございました。

こだわり拉麺 一恭

住所 千葉県千葉市中央区生実町2524-1-101

営業時間 11:30~15:30(LO15:15)、17:30~21:00(LO20:45)

定休日 月曜(祝日の場合は翌日)

駐車場 無料(6台)

お問い合わせ043-265-1112


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