新浦安 麺屋土竜《浦安市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

新浦安 麺屋土竜《浦安市》
（「月刊ぐるっと千葉」2020年9月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「土竜つけ麺」。豚骨・鶏ガラを丁寧に炊き上げ、サバ節・カツオ節・煮干し等の魚介を加えた出汁に、甘辛い醤油ダレを合わせたスープは、レンゲを持つ手が止まらない味わい。野菜のナチュラルなうま味も印象深い

新たな価値の創造に重きを置く店主。看板メニューもアイデアの宝庫！

「『土竜』のラーメンづくりに、レシピは要りません。現在『土竜』は、複数の店舗を構えていますが、各店舗のスタッフには、自分の頭で考えながら商品を創ってもらいたいとお願いしています。レシピを作ると、どうしてもレシピがマニュアルと化してしまう。それがイヤなんです」。そう語る新福店主の座右の銘は、主体的に考え、新しい価値を創造すること。確かに、そんな店主の姿勢は、提供されるメニューの内容にも明確に反映されている。
１号店（都内）の創業以来、不動の定番として君臨する「土竜つけ麺」は、色とりどりの野菜が豪快に盛り付けられた、見目華やかな１杯。
見た目だけではない。炒める前にしっかりと茹でることで豊潤な甘みを極限まで引き出したニンジンや、大量の豚骨等から採った濃厚出汁にうま味が分厚い濃口醤油を合わせたスープなど、味づくりにも店主の発想力が光る。
次々に繰り出される限定メニューも、「冷やし白桃ラーメン」など、面白いものばかり。覚えておいて決して損はしない創作系の良店だ。