【閉店】味噌麺処 でこぼこ《八千代市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

味噌麺処 でこぼこ《八千代市》
（「月刊ぐるっと千葉」2021年4月号掲載）

※こちらのお店は閉店しました。

「味噌らーめん」。味噌ダレは、木桶でじっくり熟成させた赤味噌『菜の花』と、厳選された大豆を用いた白味噌『花こうじ』をブレンド。多量のラードに代わり少量の鶏油を用いるなど、店主のこだわりが詰まった良杯

創業明治20年の名門『ヤマニ味噌』をフル活用。その味わいは唯一無二

本年１月、八千代の地に誕生した『味噌麺処でこぼこ』。店主・石田氏は、フレンチやイタリアンの料理人として長年腕を磨き、今般、心機一転ラーメン職人へと転身を果たした新進気鋭。
「幼い頃から味噌ラーメンが好きで、ラーメン店を開業するなら味噌でと考えていました」。そんな店主の考えを後押ししたのが、佐倉の味噌蔵『ヤマニ味噌』との出逢いだ。
「『ヤマニ味噌』の味噌はうま味の質が高く、口に含んだ時の風味の持続力も抜群です。それでいて味にキレがあり、あと口もすこぶる良い。この味噌を用いたラーメンを作りたい。湧き上がった思いと正直に向き合い、今こうして厨房に立っているわけです」。
鶏・香味野菜・昆布等の素材の魅力が息づく出汁に、赤味噌と白味噌を絶妙にブレンドした味噌ダレを合わせる。出汁に玉ネギ、タレには洋食技術の技法を用いて、風味の統一感を演出するなど、これまでの料理人経験が随所に光る仕上がり。油量を抑えることで、浮き彫りとなる味噌の素材感。まさに唯一無二の１杯だ。