【移転】麺屋 若虎《八街市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

麺屋 若虎《八街市》
（「月刊ぐるっと千葉」2021年4月号掲載）

※こちらのお店は移転しています。

「ネギチャーシューメン並」。毎日食べても飽きないラーメンを目指し、試行錯誤の末に創り上げた１杯。独学で３年かけて開発したスープは、鶏の滋味を豚のコクが支え抜く構成。ザラメ糖を用い風味豊かに仕上げたタレも好印象

キッチンカーを走らせ屋台で提供。出汁感溢れる本格派豚骨醤油を是非

「店舗を持つか、キッチンカーで営業するか。散々迷ったんですが、昨今のコロナ禍に鑑み、より換気対策に万全を期すことができるキッチンカーでの営業を選びました」。そう言って笑う店主の営業スタイルは、極めて画期的。原則として、週に３日『セイミヤ榎戸店』、週に２日『ワンダーグー』の駐車場脇で営業するという２拠点方式。それだけではない。イベントに呼ばれればキッチンカーを引いて会場に出向き、現地でラーメンを振る舞う。機動力の高さは抜群だ。
提供するラーメンは、店主曰く「『ラーメンショップ』と『家系』の中間的な味わい」を目指した豚骨醤油タイプ。ゲンコツ・豚背ガラ・鶏ガラを12時間かけてじっくりと炊き上げたスープは、出汁感たっぷり。佐倉の名門『大木屋製麺』に特注した太麺も、モッチリとした食感が堪えられない会心の出来映えだ。
スープで煮込んだ後タレに漬け込み低温で湯煎した肩ロースチャーシューも、高水準。噛み締めれば芳醇な肉汁が舌上で弾け飛び、食べ手を至福の境地へと導く。