ラーメン猪太《柏市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

ラーメン猪太《柏市》
(「月刊ぐるっと千葉」2021年6月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「豚骨醤油ラーメン」。豚骨スープは、提供するタイミングによって味がブレることのないよう細心の注意を払いながら調整。啜る度に体感的なコク深さが増幅する円熟の味わいは、20余年の研鑽の集大成だ。トッピングの野菜は、柏の直売所から仕入れた白菜・キャベツ・青梗菜など。野菜の魅力を存分に味わってもらいたいと、季節によって旬のもののみを用いるこだわりよう

1998年創業の実力店。「鍋」をモチーフとした唯一無二の1杯は必食

創業は1998年。店主・鈴木氏は異業種から脱サラし、各地のラーメンを食べ歩いた上で『猪太』を開業。
「横浜家系と九州豚骨を上手く組み合わせれば、斬新な1杯になるのではないかという発想がこの味の原点。加えて、名古屋の味噌煮込みうどんにヒントを得て、現在の形になりました」。基本メニューの「豚骨醤油」は、地元の直売所から仕入れた新鮮な野菜をタップリと使用。様々な天然素材のうま味が輻輳するその味わいは、まるで「鍋」を戴いているかのよう。濃厚でありながら、一切の食べにくさを感じさせない傑作だ。

〈鈴木 昌平 店主インタビュー〉
田中(以下田):数多くの豚骨ラーメンを食べてきましたが、『猪太』の味はオンリーワンですね。うま味とコクが豚骨から十分引き出され、ガツンと濃厚なのに、口当たりはサッパリと爽快だという。
鈴木(以下鈴):有難うございます。食べやすいと感じるのは、沢山の野菜を用いているからかもしれません。
田:どんな野菜をお使いになっているのですか。
鈴:柏の直売所から新鮮なものを取り寄せています。野菜にも旬があるので、時期によって変えています。
田:確かに、野菜の滋味が五臓に沁みました。あとスープが熱々なのも素晴らしいですね!
鈴:「鍋」をモチーフにしていますから(笑)。スープが熱いと、食べ手が濃度を感じにくくなるといったデメリットはありますが・・・。
田:いえいえ。むしろ、そのアッサリ感が、濃厚系に馴染みが薄い層からも支持されている理由のひとつだと思います。「鍋風ラーメン」というアイデアは、どのような過程を経て閃いたんですか。
鈴:名古屋の名物「味噌煮込みうどん」から着想しました。
田:確かに「味噌煮込み」に通じるところがある構成ですね。麺に合わせる自家製麺の雑味も皆無。風味豊かでビックリしているのですが、何か工夫されているのでしょうか。
鈴:かん水を用いないことで雑味を排し、国産小麦を用いることで芳醇な風味を演出しました。無かん水だと茹で麺機もあまり汚れないので、助かっています(笑)
田:確かに。最後に、今後の展望をお願いします。
鈴:『猪太』は柏で創業し、都内での営業を経て、2019年に再び柏に戻ってきたのですが、戻ってきた時、地元のお客様から「戻ってきてくれて有難う」という声を沢山いただいたんです。今後とも、応援して下さる方々の声に応えていきたいですね。

ラーメン猪太(いぶと)

住所 千葉県柏市柏3-8-12 東和ビル1F

営業時間 11:30~14:30、17:00~22:00(水・日曜は昼のみ営業)

定休日 無休

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ ☎なし


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