963《船橋市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

963《船橋市》
(「月刊ぐるっと千葉」2021年7月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ホンビノスラーメン」。2013年、パクチー料理を提供する店舗『ura963(現在別業態)』において、パクチー系メニューと並ぶ、もうひとつの目玉商品として誕生。上質なホンビノス貝を厳選し、貝と昆布のみで出汁を採ったスープは、啜った瞬間、頬が落ちるようなうま味が口内を席巻。貝を2日間寝かせて飢餓状態とし、うま味成分を極限まで高めた上で提供される

発想と行動が生んだ名作を是非!ホンビノスラーメンは船橋の至宝

2009年7月、当時においては珍しい、ラーメンバルというスタイルを引っ提げて船橋の地で営業を開始した『963』。
同店を率いる黒川社長のモットーは、絶えず発想し、その発想を行動へと移すこと。地元船橋で獲れるホンビノス貝を主役とした「ホンビノスラーメン」が世に生まれたのも、持ち前の発想力と行動力のたまものだ。
2021年現在、そんな同氏の活躍の場は、ラーメン業界のみにとどまらない。アジアンバルやカフェを擁し、ケータリング事業にも幅広く携わる奮闘ぶり。エネルギッシュな行動力に頭が下がるばかりだ。

〈黒川 裕士 社長インタビュー〉
田中(以下田):黒川さんとは何度かお会いしていますが、じっくりお話を伺うのは初めてかも。
黒川(以下黒):会うのはいつも飲み会の席でしたからね(笑)。
田:今回お会いするのは、約8年ぶりかな。その間、色々なことをされていたようですね。
黒:はい。クラムチャウダー作りに目覚め、日本の大会で2回優勝。本場・アメリカの大会にも出場し、2020年の大会で優勝させていただきました。
田:いつの間にか、クラムチャウダーの世界で権威となっていたわけですね (笑)。
黒:ラーメン職人としてスープと向き合っていた経験が、クラムチャウダーにも活きました。
田:ホント、黒川さんからは目が離せないなあ (笑)。それ以外にも、様々な変化があったようですが。
黒:はい。京成船橋駅前にアジアン料理を提供するアジアンバル(2015年~)を、式根島に東南アジア料理を出す島カフェ(2017年~)を開業しました。最近では、ケータリング事業にも力を入れています。
田:活躍のフィールドが桁違いに広がっていて驚きです! もはや、ラーメン店の経営が全体の一部と化しているじゃないですか(笑)。
黒:いえいえ。ご承知のとおり、私自身が大のラーメン好きですし、この『963』という店は、私の職人としての「原点回帰の場所」だと思っていますから、やはり格別の思い入れはありますよ。
田:ホンビノス貝から出汁を採ったラーメンも、黒川さんが最初だったかもしれません。今でこそ、貝系ラーメンにホンビノスを使うのは当たり前になっていますが。
黒:船橋はホンビノス貝の産地。「風味豊かで安価なこの貝をラーメンに活用できたら良いな」と考えたんですよね。
田:考案者が手掛ける1杯の味わいは、貫禄が違うような気がします(笑)。ありがとうございました。

963(くろさん)

住所 千葉県船橋市本町2-27-20

営業時間 8:00~翌3:00

定休日 無休

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ047-498-9006


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