【閉店】麺屋しずく《千葉市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

麺屋しずく《千葉市》
（「月刊ぐるっと千葉」2021年11月号掲載）

※こちらのお店は閉店しました。

「特選鶏白湯しょうゆ」。スープとトッピングの双方に淡路島産のタマネギを配し、ナチュラルな甘みを演出。この甘みがレンゲを持つ手を動かす上で重要な役割を担っている。３種類、計６枚載るチャーシューも食べ応え十分

鶏白湯に魅せられ、自分だけの味を実現。うま味が詰まった芳醇な１杯

「オーナーが営む焼肉専門店に何度か足を運ぶうちに、『同じ飲食に携わる人間』ということで親しくなり意気投合。ラーメン店を開業したいというオーナーの志に応える形で、ラーメン職人の経験がある私が厨房に立つことになったのです」と笑う原店長。現在、同店で提供するのは「鶏」をスープ素材の要として用いた１杯。中でもおススメなのが「鶏白湯しょうゆ」。地元千葉の銘柄鶏『錦爽どり』のガラ・モミジ・アタマに香味野菜を加え、強火で８時間かけて炊き上げるスープは、完成までに何度も試作を重ねた試行錯誤の結晶。
「鶏白湯ラーメンのスープは、ポタージュのようにドロリとしたものが一般的ですが、あえてサラリとしたテイストに仕上げました。男女を問わず食べやすい味に仕上がっているのではないかと思います」。
タレには県内産の醤油を用い、深いコクを演出。複数の上質なうま味が舌上でピタリと重なり、味覚中枢を心地良く刺激する。「スープの一滴一滴を大切に扱いたい」との思いを込めた屋号に恥じない名杯だ。