とら食堂 松戸分店《松戸市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

とら食堂 松戸分店《松戸市》
(「月刊ぐるっと千葉」2022年1月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ワンタン麺(醤油味)」。スープは、川俣シャモの丸鶏と5種類の鶏ガラに豚を合わせた動物系素材100%。「雑味のないクリアな味わいのスープを提供したい」との思いから、寸胴に素材を投じ、火を入れたら最後、営業が終了するまで一切寸胴を触らないこだわりよう。指の感触を頼りに小麦粉を手ごねし、青竹で丹念に延ばして創る手打ち麺の食感も極上。まさに弛まざる研鑽のなせる技だ

10年前「白河ラーメン」を引っ提げ千葉へ。今では確たる実力店!

「2011年5月まで2年3ヶ月間修業し、その年の9月、地元であるこの松戸で開業しました。それから10年余り。時間帯を決めて足を運んでくれる常連も増えました」。そう言って笑う小林店主の修業先は『とら食堂』。ラーメン好きなら誰もが一度は訪問を夢見る、福島県白河市を代表する全国的名店だ。
看板メニューは、修業先の味をほぼそのまま踏襲した「中華そば(醤油味)」。「毎日、働いている複数のスタッフに賄いでラーメンを食べてもらい、味をチェックしています」。ブレない味を紡ぐ努力に、頭が下がるばかりだ。

〈小林 和明 店主インタビュー〉
田中(以下田):よろしくお願いします。こちらには何度かお伺いしましたが、私は小林さんが創るラーメンが好きで、実は、前々からインタビューの機会を窺っておりました。
小林(以下小):ありがとうございます。田中さんが度々顔を見せてくれていたことは、存じていますよ(笑)。
田:こちらのお店、いつお伺いしてもお店の前に行列ができています。一日、何食分ぐらい創っているんですか。
小:平日は200食、週末で250食ですね。
田:その人数分が、昼の部で大体完売するのだから驚きです。小林さんは、ラーメンを創るうえで、どのような点にこだわっていらっしゃるんですか。
小:スープの温度をやや熱め(85℃以上)にすることと、麺の食感を自分の理想の状態に保つことですね。麺の状態は、指先から伝わる触感で大体分かります。
田:職人技の世界ですね! 麺づくり、青竹を使った手打ちということで物凄く大変だと思いますが、毎日、何時頃から仕込みを始められるんですか。
小:スープを含め、営業開始時間に間に合わせるために、午前2時から仕込みを始めています。
田:寝る暇さえないじゃないですか!
小:ちなみに、修業時代に手打ち麺づくりをさせてもらったら、2ヶ月で体重が15㎏落ちました(笑)。
田:重労働ですね。白河ラーメンのスープは時間帯によってテイストが変わるのが面白いところですが、小林さんもその点は意識されているんですか。
小:正午に、自分が一番好きな味に持っていけるように心掛けています。サッパリした味が好きな常連さんはそれより早い時間、豊潤な味が好きな方はそれより遅い時間に来られますね。
田:決まった時間に決まった顔ぶれが食べ
に来るということですね。
小:おかげさまで常連さんも増えました。
有難い限りです。
田:10年間のご尽力のたまものですね!

とら食堂 松戸分店

住所 千葉県松戸市紙敷1-8-6

営業時間 11:00~14:30、17:00~完売まで(昼の部で完売すれば、昼の部のみで終了)

定休日 火曜(祝日の場合翌日)

駐車場 無料(28台)

お問い合わせ047-311-2355


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