九州とんこつラーメン 幸福軒《千葉市中央区》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

九州とんこつラーメン 幸福軒《千葉市中央区》
(「月刊ぐるっと千葉」2022年3月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ダブル幸福ラーメン」。スープは、鮮度の高い豚骨と鶏ガラを10時間以上かけてじっくりと炊き上げたもの。油は極力使わず、麺には保存料を添加しないなど、食べ手の健康にも徹底的に配慮する。農場にこだわったうま味が豊潤な味玉、口内でとろけるジューシーで甘辛いラフティなど、トッピングにも妥協は皆無。麺の硬さも、本場九州と同様のきめ細やかなチョイスが可能だ

ラーメンを食べて幸せに。千葉官庁街の胃袋を充たし続ける実力店

「2000年7月、この場所に店を出しました。路地裏のレトロな雰囲気に一瞬で心を掴まれて」。そう言って笑う小黒店主は、40歳まで都内で宮仕えをしていたが、ラーメン好きが高じて脱サラ。
「サラリーマン時代に食べた東池袋大勝軒の1杯で、とても幸せな気持ちになった。私も、お客さんに幸福感を与えられるようなラーメンを創りたい」。屋号の『幸福軒』は、そのような店主の想いを表現したものだ。
豚骨と鶏ガラを丁寧に炊いたスープは、啜る度にうま味とコクが増幅。気が付けば満面の笑み。確かに心温まる1杯だった。

〈小黒 武 店主インタビュー〉
田中(以下田):『幸福軒』には何度かお伺いしましたが、お話をさせていただくのは初めて。楽しみにしておりました。
小黒(以下小):そうでしたか、ありがとうございます!
田:いえいえ、まず一番お聞きしたかった話から伺います。創業された2000年当時、千葉のこの辺りで純粋な九州タイプの豚骨ラーメンを出す店は珍しかったと思うのですが、どうして豚骨を提供することに決めたのですか。
小:九州豚骨は、食べ飽きないラーメンだと感じたからです。この店がある場所は、近くに県庁やオフィスビルが建ち並ぶビジネス街。ビジネス街では、特に平日は、「近隣で働く方々」が中心的な客層となります。なので、何度も足を運んでもらえるよう、飽きが来ないラーメンを出そうと考えました。
田:なるほど。ラーメンを作られる際に、気を付けていることはありますか。
小:最も多くのお客さんが来店される昼の12時半に、スープコンディションがベストとなるよう調整しています。
田:開業から20余年。ラーメンの味も、その時々の時流に合わせて変えてこられたのですか。
小:油の分量は徐々に減らしていますね。年齢を重ね、私の好みが変わってきたのかも知れませんが(笑)。あと、チャーシューを肩ロースからバラ肉に変えました。
田:確かに、豚骨スープにはバラチャーの方が合いますからね。下味がたっぷりと沁み込んだラフティも、柔らかくて最高でした!
小:妻が沖縄の出身で、九州ラーメンと沖縄の伝統料理であるラフティを合わせるのも面白いと思いまして。妻と二人三脚で営んでいる店ですしね。
田:スープのベースが豚でラフティも豚肉なので、相性は抜群ですね! 最後に、今後の抱負をお聞かせ下さい。
小:私も63歳になりますが、身体が続く限りお店を続けていきたいと思います。
田:これからも応援しています!

九州とんこつラーメン 幸福軒

住所 千葉県千葉市中央区中央3-13-15

営業時間 11:00~14:30、17:30〜20:30(スープ終了次第閉店)

定休日 日曜・祝日(祝日は不定休)

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ043-225-5029


リンク
▶️ ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉【アーカイブ】