鶏の骨《成田市》
(「月刊ぐるっと千葉」2022年8月号掲載)
※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「鶏の骨ラーメン」。鶏の部位ごとに異なる寸胴でスープを採り、仕上げの段階で合わせる「鶏&鶏のWスープ」の手法を採用。鶏の骨に加え、少量の豚骨を用い、堅固なうま味の土台を構築するギミックも駆使。麺も、「鶏の骨ラーメン」専用のものを、京都の名門『棣鄂(ていがく)』と共同で開発するなど、手抜かりは皆無。啜った瞬間、麺を通じて濃密な鶏エキスが迸るサマは圧巻だ
千葉における二毛作店のパイオニア的存在!鶏骨濃密スープが秀逸
「奈良にある濃厚豚骨の実力店『豚の骨』の味に衝撃を受け、鶏の骨で同様のパンチのあるラーメンを作りたいと考えました。それが『鶏の骨』誕生のキッカケです」。
試行錯誤を繰り返しながらラーメンの開発に勤しみ、2008年、ついに『福一』のセカンドブランドとして『鶏の骨』がオープン。開業から14年が経過した今でも、店の前に長蛇の列が連なる人気ぶりだ。
『福一』の鶏白湯は、鶏肉を駆使した上品な味わい。『鶏の骨』のラーメンは、鶏骨を軸に据えたジャンキーなテイスト。この作り分けの発想。見事と言うほかない。
〈石曽根 店主親子インタビュー〉
田中(以下田):お店、良い雰囲気ですね。前回の『福一』のインタビュー時(※編集部註:2018年)とまた違う感じで。
知宏(父・以下知):はい。ご承知のとおり一昨年に火事で前の店が焼け、息子(禎宏氏)が営んでいた中華料理店をラーメン店へと業態変更したのです。加えて、今年1月、私が足を骨折したことがキッカケで、息子がラーメン職人への転向を決意してくれました。
田:息子さんが跡を継いでくれる。父親としては、実に頼もしい話じゃないですか!
知:嬉しいとは思いますが、一方で、複雑な気持ちもありますね。息子をラーメン作りの道へと引き込んでしまったかなという思いもあり…。
禎宏(以下禎):火事を契機にラーメン作りを手伝うようになり、父の骨折がキッカケでラーメン職人になることを決めました。手伝い始める前までは、ラーメンに詳しくなかったのですが、ラーメンについて勉強を重ねる内に、すっかりラーメンの魅力の虜に(笑)。
田:ラーメン好きとしては嬉しい話ですね。「鶏の骨ラーメン」を作るに当たり、心掛けていること等はありますか。
知:『福一』でも鶏白湯ラーメンを出していますので、コンセプトが被らないように気を付けましたね。味も明確に変えています。『福一』は鶏肉を多用した塩ベースの上品な味わい、『鶏の骨』は鶏骨に少量の豚骨を加え、薄口醤油で仕上げたパンチのある1杯に仕上げています。
田:作り分けが大変そう! 最後にお二人の今後の抱負などあれば教えていただけますか。
知:お客様からの需要がある限りは、がんばって営業を続けていきたいです。
禎:物理的・地理的に当店へのアクセスが困難な地域もあります。そんな方でも当店の味が気軽に楽しめるよう、今後は通販等にも力を入れていきたいですね。
田:お二人の活躍に期待しています!
鶏の骨
住所 千葉県成田市花崎町846-15
営業時間 18:00~20:30
定休日 日~金曜(土曜の夜のみ営業)
駐車場 無料(2台)
お問い合わせ ☎0476-22-1978
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