大勝 松戸店《松戸市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

大勝 松戸店《松戸市》
(「月刊ぐるっと千葉」2022年8月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ラーメン(麺1.5玉)」。店主が幼少期から親しみ舌鼓を打っていた『大勝』の味を、自分なりの感覚で再現。スープは、豚骨・サバ節・鰹節から抽出したうま味で堅固な味の土台を構築した上で、白口・背黒・平子等の煮干しの滋味を重ねたもの。煮干しの風味を溶け込ませた背脂を使用し、スープ中のニボ成分とシンクロさせるなど、うま味を極大化させるためのギミックも駆使

新生『大勝』の本気!伝統の味を守りながらも果敢に新機軸に挑戦

「『大勝』(柏市)の先代が店舗をリニューアルしたときに、新店舗の建築を請け負ったのが、私の父だったのです」。そんな縁もあり、先代の引退を機に、全く畑違いの分野からラーメン職人へと転身し、『大勝』の暖簾を受け継いだ今山店主。
自らが作ったラーメンを、朝昼晩と1日3杯試食し、スープの素材構成等について猛勉強を重ねた結果、今では、堂々たる煮干しラーメン作りの名手へと成長を遂げた。
現在、柏と松戸に2店舗を擁するが、「松戸店」は新機軸に挑戦する店にしたいとのこと。今後の展開が非常に楽しみだ。

〈今山 孟洸 店主インタビュー〉
田中(以下田):柏の『大勝』と言えば、昭和52年に創業した、千葉ラーメン界のレジェンド。まだ若い今山さんが、『大勝』の歴史ある暖簾を受け継ぐ。相当な覚悟が必要だったのではないでしょうか。
今山(以下今):はい。経緯を申し上げますと、『大勝』の先代が旧店舗の建て替えを行ったときに、新店舗を建てたのが私の父だったのです。先般、その先代が引退を決意し「自分の代で『大勝』を畳むので、土地を売りたい」という話になりました。その話を聞いて、幼い頃から親しんできた『大勝』の味と、父が建てた店舗を残したいと思いましてね。土地と建物を自分が購入し、跡を継ぐことにしました。
田:ドラマティックなお話ですね! ちなみにそれ以前は、どのようなお仕事を?
今:当店の佐藤店長と一緒に、ピザ屋を経営していました。私も佐藤もイタリアンの出身で、ラーメン作りに携わったのは『大勝』が初めてなんです。
田:大変だったでしょう。『大勝』ほどの名店ともなると、昔からのファンも沢山いらっしゃるし、重圧が半端ではなさそう。
今:はい。どの素材を使えばどんな味になるかを把握するために、来る日も来る日も、営業前、昼と夜の営業終了後の3回、自分が作ったラーメンを食べ続けましたよ。結果、体重が20㎏増えました(笑)。
田:凄い!試行錯誤された結果、スープはどんな構成に?
今:出汁を採る素材は、豚骨、魚介、香味野菜。煮干しは「水出し」の手法で、雑味のないうま味を引き出しています。松戸店は、使用する煮干しの種類を増やしているんですよ。
田:柏店と松戸店で、味を変えているということですか。
今:はい。柏は「伝統の踏襲」、松戸は「継承と挑戦」。コンセプトを変え、新機軸は松戸で打ち出すようにしています。
田:最後に、今後の目標をひと言。
今:お子様連れの家族客から愛されるお店にしていきたいです。
田:がんばってください! ありがとうございました。

大勝 松戸店

住所 千葉県松戸市本町7-17

営業時間 11:00〜LO14:45、17:30〜LO20:45

定休日 木曜の夜

駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)

お問い合わせ047-308-3333


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