麺処 にし尾《柏市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

麺処 にし尾《柏市》
（「月刊ぐるっと千葉」2022年9月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「味玉手揉み中華そば（醤油）」。厳選した６種類の醤油をブレンドするなど、出汁のみならずカエシにもこだわる。麺は、名門『菅野製麺所』に特注した極太仕様。提供前に約15秒かけて丹念に手揉みを施すなど、仕事ぶりは実に丁寧

熟練職人が踏み出す新たな一歩！名店『ほん田』の味を目指し日々邁進

濃厚・ガッツリ系ラーメンが人気の主流を占める柏エリア。本年５月、そんな柏に、淡麗ラーメンで勝負を挑む気鋭店が誕生した。それがこの『麺処にし尾』だ。
店主・西尾氏は、地元・我孫子の人気店にて11年間修業し、店長を務めた後、満を持して独立。都内の名店『ほん田』の１杯を食べ、その味に感銘を受けたことが、本気でラーメン職人の道を志すことを決めたキッカケだという。
「『ほん田』の味に触れたとき、圧倒的な美味しさに雷に打たれたような衝撃を受けました。私もこんなラーメンを作りたい。心の底からそう思ったんです」。
現在、同店が提供するのは、３種類の醤油ラーメン。看板メニューの「手揉み中華そば」は、銘柄鶏＆京紅地鶏のガラに、少量の豚ゲンコツを加えて丁寧に炊いた動物系出汁に、５種類の煮干しから採った魚介出汁を合わせたスープが、新店ながら出色の出来映えだ。
モチモチの手揉み麺を介して、口内でじわり拡がる煮干しの滋味と鶏・豚のコク。気付けば、スープまで飲み干してしまっていた。