麺処 丹治《佐倉市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

麺処 丹治《佐倉市》
(「月刊ぐるっと千葉」2023年3月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「つけ麺」。スープは、鶏等の動物系素材と宗田節等の魚介素材とを、絶妙なバランス感覚でブレンドさせたもの。華やぎのある味わいを演出するため、開業当初から幾度となく素材構成等を見直し、魚介成分、とりわけ、宗田節に由来する和風味を段階的に増強。厳かな和風味と自家製麺の麦の芳香が舌上で混然一体と化し、際限なく箸が進む極上の1杯となっている

麺創作への探求心が高じ工場を新設!前進し進化する北総の実力店

今年3月で開業6周年を迎える『麺処丹治』。店主・丹治氏は、オープン当初からラーメン創作への真摯な姿勢が、食べ手から高く評価されていたが、時を経るにつれて創作意欲に益々磨きが掛かり、製麺工場まで新設。そんな同氏が紡ぐ麺のレベルの高さは折り紙付きで、『澪つくし』等の実力店も、惚れ込み取り寄せるほどだ。
「つけ麺」は、そんな丹治の麺の魅力が存分に堪能できる傑作。滑らかな啜り心地とモッチリとした食感が触覚を悦ばせ、甘美な麦の芳香が鼻腔を優しく潤す。スープに浸けずとも完食できてしまうほどだ。

〈丹治 丈直 店主インタビュー〉
田中(以下田):オープンされた2017年に、このコーナーで紹介させていただきました。その時以来になりますか。
丹治(以下丹):そうですね。約6年ぶりになります。
田:その間に、製麺工場を作り他の店舗に麺を卸すまでになったんですよね。その行動力に感服させられます。麺づくりに力を入れる契機となった出来事を教えてください。
丹:『澪つくし』(※八街市)の小池さんから「自分の店で使いたいので、麺を打ってみないか」と提案されたのです。自分が作った麺のクオリティを、他の人のお店で使ってもらえる水準にまで高めていく。作り手として非常に勉強になると考え、二つ返事で引き受けました(笑)。
田:そういうことだったのですね。丹治さんは、どのようなアプローチで麺づくりに取り組まれているのですか。
丹:はじめに、作ろうとする麺のイメージを固めてから、そのイメージを目指し、時間と労力を掛けて試行錯誤を繰り返します。イメージに合いそうな小麦を探し、取り寄せたりもしますよ(笑)。
田:凄まじいこだわりようですね。
丹:単純に、新しい麺を生み出すことが好きなだけかも(笑)。ちなみに今は、商品化に向けて抹茶麺を開発しているところです。
田:オープン当初と比べ、スープも進化しているんですか。
丹:もちろんです。開業当初とは別物ですね。宗田節をはじめ、魚介成分を徐々に増やし、よりお客さんの印象に残りやすい味わいへとシフトさせています。
田:なるほど。あのスープの滋味深さは、宗田節の和風味によるものだったのか!
丹:総じて、自分が食べたいと思う味に変えていますね(笑)。
田:それが一番だと思います。最後に、将来の抱負をひと言。
丹:これからも、他のお店では味わえない『丹治』ならではの1杯を提供していきたいと思います。
田:頑張ってください。応援しています!

麺処 丹治

住所 千葉県佐倉市表町3-21-5

営業時間 11:30〜15:00、17:00〜21:00

定休日 水曜

駐車場 無料(7台)

お問い合わせ043-483-3557


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