九州ラーメン 友理《木更津市》|【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

九州ラーメン 友理《木更津市》
(「月刊ぐるっと千葉」2024年2月号掲載)

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ラーメン+高菜(友理特製)」。「長崎ちゃんぽん」「皿うどん」と並ぶ、同店の基幹商品。豚骨をじっくり丁寧に炊き上げて作られる白濁スープは、途轍もなく風味まろやか。際限なく飲み続けることができそうな、九州オールドスタイルラーメンを地で行く味わい。追加トッピングで食べられる自家製高菜も、濃密なうま味とピリリとした辛みが模範的な箸休め機能を果たし切る佳作だ

創業は昭和45年!内房で超本格九州豚骨を提供し続ける実力派老舗

店内の壁には、長崎の観光地や文化を紹介するポスターがズラリ。暖簾をくぐれば、気分はもう長崎だ。そんな『九州ラーメン友理』は、今から半世紀以上前(昭和45年)に現店主(二代目)の父が創業した、木更津市屈指の老舗。
「先代は、木更津で当店を創業する前、長崎県佐世保市の『お富さん』という人気店で働いていました。『友理』の味は、先代が学んだ佐世保の味を、千葉県産の素材を駆使しながら忠実に再現したものです」。
体液のように五臓六腑に沁みわたるスープの優しいうま味。50余年の歴史は伊達ではない。

〈立野 征博 店主インタビュー〉
田中(以下田):こちらにお伺いするのは、2019年のTV撮影の時以来かな。その節はお世話になりました。
立野(以下立):あれから5年が経ちますか。月日が過ぎるのは早いですね。
田:その時にお願いした『ずるっと千葉』でのインタビュー。幾星霜を経て、ようやく実現することができ感無量です! 最初の質問です。1960年代後半、北九州の八幡製鉄所が君津に製鉄所を造成し、2万人もの工員の方々が福岡から千葉へと移住されました。一方、『友理』のルーツは長崎の佐世保。佐世保は、大規模移住があった地域ではありません。どのような経緯で、千葉にお店を構えられたのですか。
立:君津に製鉄所ができた60年代当時、初代である父は、佐世保の『お富さん(2019年8月18日閉店)』で修業していました。そんな折、製鉄所の工員だった伯父(初代の兄)が、千葉へと移住することになったのです。その伯父が「千葉でラーメンを作ってくれないか」と、父に声を掛けた。それが経緯です。
田:おお、そういうことだったのですね。ということは、『友理』の味の原点は、名店『お富さん』にあるということか!
立:仰るとおりです。父が修業先で学んだ味を極力変えないよう、心掛けています。
田:あっさりした口当たりでありながら、後を引く魅力的なスープ。まさに、古き良き九州ラーメンのスープですね。
立:ありがとうございます。この味を守り抜くため、麺等についても、千葉県内の業者に頼み込み、修業先と似たテイストのものを作ってもらっています。
田:なるほど。最後に今後の抱負を教えてください。
立:コロナ禍のあおりで、今は人員が絶対的に不足しています。なので、まずは当店で働いてくれる人材を確保したい。その上で、ゆくゆくは店舗を増やし、木更津に根を張るローカルなチェーン店として営業していければと考えています。
田:『友理』が栄えてくれれば、私も嬉しい。応援しています!

九州ラーメン 友理(ゆり)

住所 千葉県木更津市港南台4-2-7

営業時間 11:30〜21:00(LO20:45)

定休日 火曜、第3水曜

駐車場 無料(25台)

お問い合わせ0438-37-3875


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