ラーメン 野良裏家《千葉市》｜【ラーメン官僚 田中一明の月刊ずるっと千葉】

ラーメン 野良裏家《千葉市》
（「月刊ぐるっと千葉」2024年3月号掲載）

※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「ラーメン（並）」。着丼と同時に、県内だけで400種類以上存在する海苔の中から厳選された「青混ぜ海苔」の磯香が宙を舞う。スープ、麺、トッピングに至るまで技巧の限りを尽くした、オンリーワンの『家系』ラーメン

人気店『裏武蔵家』の2号店が爆誕！家系の新たな可能性を拓く優良杯

「ラーメン職人として、自分が今できる全ての技術を注ぎ込んだ１杯を作る。『野良裏家』のラーメンに一切の妥協はありません」と胸を張る斎藤店主。
その言葉に嘘偽りが全くないことは、スープをひと口啜れば、たちどころに理解できるだろう。フレッシュな肉の香りを前面へと押し出したスープは、周りに大量の脂が付着した上質なゲンコツを惜しげもなく使用したもの。そんな豊潤な豚骨出汁のうま味とうま味の間に、鶏ガラの芳香を巧みに挟み込むことで、他に類を見ないフルボディの味わいを実現することに成功している。
同店のこだわりは出汁だけではない。千葉県が誇る名門醸造所『ヤマサ醤油』と、山形県庄内町の老舗醸造所『ハナブサ醤油』を絶妙なバランス感覚でブレンドし、１号店で用いる醤油ダレを継ぎ足して作るカエシは、食べ進めるにつれて、体感的なうま味が右肩上がりに増幅する絶品。噛み締めると爽やかな風味が拡がるホウレン草、特注の窯で丁寧に燻製したモモ肉チャーシューなど、トッピングも手間ひまの塊だ。