もちもちの木 野田店《野田市》
(「月刊ぐるっと千葉」2024年8月号掲載)
※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「中華そば(小)+煮玉子」。常に熱々の状態を維持するスープは、ラード油でスープに蓋をするギミックのみならず、手鍋に出汁・カエシ・油を投入してスープを作り、手鍋から100℃まで加熱した丼へと直接注ぎ込むことで実現される。実食時にスープに溶けやすくなるよう、可能な限り細かく攪拌した魚粉を用いるなど、味を向上させるための手間ひまを惜しまない点にも頭が下がる
埼玉の名店の味が県境を跨いで野田の味に! 変わらない1杯を提供
1999年4月、埼玉県で産声を上げ、瞬く間に全国区の実力店にまで上り詰めた『もちもちの木』。今回ご紹介するのは、その直営店である『野田店』。現存する6店舗のうち、唯一、千葉県に軒を構える店舗だ。
おススメは「中華そば」。鶏ガラ・豚ガラ・昆布のうま味の粋を搾り取った出汁に、香り高い魚粉をたっぷり溶かし込んだスープは、「和」の情趣に充ち満ちた、日本人の琴線に触れる味わい。スープと芳醇なラード油とが舌上でせめぎ合い、持ち味を高め合う。創業から20数年が経過した今でもなお、斬新な名ギミックだ。
〈川村 将成 店長インタビュー〉
田中(以下田):『もちもちの木』と言えば、私がラーメンの食べ歩きを本格化させた2000年代初め頃には、全国的な知名度を獲得されていた超実力店です。埼玉県白岡市に本店を構え、グループ店の多くも埼玉県内にありますが、どうして千葉に出店されたのですか。
川村(以下川):はい。『もちもちの木』創業者(福田浩幸氏)の奥さまが柏市の出身で、本店、新宿店(閉店)に続く3号店として2003年に開業したのが『野田店』です。
田:なるほど。このお店がオープンした当時、「埼玉の名店が、県境を超えて千葉にやってきた!」ということで、大いに話題になりました(笑)。
川:ありがとうございます。2003年当時、私はまだ子供で『もちもちの木』にいませんでしたが、更地の上にこの店を建てて営業を始めたと聞いています。
田:「故郷に錦を」という奥さまの想いが強かったということでしょうか。当時の東葛地域の人たちは、大喜びしたと思いますよ(笑)。ところで、『もちもちの木』のラーメンと言えば、スープがとても熱いことで有名です。実際、本日戴いた1杯も熱々だったのですが、そこに強い拘りがあるんですか。
川:はい。創業者が「ラーメンという食べ物は、熱々であるべき」という強い信念を持っていて、その信念をしっかりと反映させています。
田:なるほど! 川村さんは、『野田店』の店長に就かれて5年になると伺いましたが、お店を営業する上で日頃から心掛けていることなどはありますか。
川:この店は、20年以上、野田の地に在り続けてきた歴史があり、多くの常連客がいらっしゃいます。親の代から子の代、孫の代。世代を超えてお客様に通っていただけるよう、今後とも、味だけでなく接客も大切にしていきたいと思います。
田:店長がいらっしゃる間は、お店も安泰ですね! これからもお客さんの心身を満たし続けてください。応援しています。
もちもちの木 野田店
住所 千葉県野田市蕃昌287-2
営業時間 11:00〜23:00
定休日 無休
駐車場 無料(25台)
お問い合わせ ☎04-7127-6620
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