らーめん嘉祥《船橋市》
(「月刊ぐるっと千葉」2024年11月号掲載)
※掲載内容は取材当時のものです。営業時間、メニューなどは現在変更になっている場合があります。また、閉店になっている店舗もありますので、ご注意ください。

「味噌ラーメン」。用いる味噌は、白味噌・玄米味噌・麦味噌に中国味噌を加えた4種。ラード・挽き肉・野菜を中華鍋で充分炒め、その後出汁を加え、仕上げに味噌・調味料を投入するという膨大な手間ひまを掛けて作られるスープは、上手く作るのに相応の技量が求められる超本格派。深いコクと凝縮された上質なうま味を前に、レンゲを持つ手を止めることは至難の業だ
匠の業の集大成!味噌スープの芳醇な味わいにドーパミンが大噴出
「2015年6月に開業したこのお店の創業者が開発した『味噌ラーメン』。今はもう、この店に創業者はいらっしゃいませんが、向き合えば向き合うほど、この1杯が、いかに手間ひまが掛かり効率を度外視したものなのかを実感します」。
2023年まで船橋の実力店で13年間修業し、同年7月に店長を任された腕利きラーメン職人である鵜丹谷店長をしてそう言わしめる「味噌ラーメン」は、百聞は一食に如かず。確かに、スープの雫が舌に触れた瞬間、複雑玄妙なうま味に快楽中枢が刺激され、ドーパミンの分泌が止まらなくなる逸品だ。
〈鵜丹谷 昭利 店長インタビュー〉
田中(以下田):よろしくお願いします。鵜丹谷店長とは、どこかでお会いしたことがある気がするのですが…。
鵜丹谷(以下鵜):はい。2023年まで船橋のラーメン店で働いていまして、そこでお会いしたことがありますね(笑)。
田:どうりで既視感があるわけだ! 鵜丹谷さんは、いつから『嘉祥』で働かれているんですか?
鵜:2023年の7月からです。いかがでしたか、当店の味噌ラーメンは。
田:激ウマでした!スープですが、これ、凄く複雑な工程を経て作られていますよね。食べ進めるにつれてどんどんコクが深まっていって、正直、ビックリしました。
鵜:はい。私も実際に厨房に立ってみて驚いたのですが、ラード・挽き肉・野菜を鍋で炒め、出汁を加え、仕上げに味噌・調味料を投入するという、途轍もなく複雑な工程を経て作られています。それに加えて、香り付けのために野菜をフランベするという作業があるのですが、火加減が難しくて。作り方をマスターするのに1ヶ月掛かりましたよ(笑)。
田:熟練の鵜丹谷さんをして、そこまで言わしめるとは!なるほど、只ものではない1杯というわけですね。
鵜:レシピどおりに作っても、なぜか美味しくならないのです。なので、レシピは参考程度に、自分の舌で味を絶えず確認しながら作っています。季節によって用いる味噌の割合を変えたりして。
田:なるほど。麺とスープの相性も抜群ですね!
鵜:『菅野製麺』の縮れ麺を使っていますが、スープを上手く受け止めてくれて最高なんですよ。
田:限定メニューも積極的に提供されていますが、これから限定メニューを増やす予定はあるのでしょうか。
鵜:はい。「味噌ラーメン」など、このお店の基本を大切にしながら、今後は、経験を活かした限定メニューも積極的に提供していこうと考えています。
田:楽しみです。また食べに来ますね!
らーめん嘉祥(かしょう)
住所 千葉県船橋市西船4-29-9
営業時間 11:30〜14:00(土日祝は〜15:00)、17:00〜LO22:30
定休日 火曜
駐車場 なし(近隣にコインパーキングあり)
お問い合わせ ☎047-434-5335
リンク
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